愛知大学現代中国学部の学生全員は、2年生の3月から7月にかけての4ヶ月間、中国・天津市の南開大学へ短期留学し、中国語の研修をみっちり受けます。
それを「現地プログラム」と呼んでいます。
今年も行われた(3月13日~7月7日)この現地プログラムの感想を、団長、副団長を務めたお2人にお聞きしました。
(ゲストのご紹介)
愛知大学現代中国学部 山崎真依さん
本日のゲスト、山崎真依さんは、1994年生まれ、名古屋市のご出身です。
現在愛知大学現代中国学部2年生で、先日行われた中国天津市、南開大学での現地プログラムでは、団長を務められました。
今後はさらに中国語を学び、将来は中国とかかわりのある仕事を目指しています。
愛知大学現代中国学部 増田鋭さん
本日もう一人のゲスト、増田 鋭(ますだ るえい)さんは1994年生まれ、中国 ハルピン市のご出身です。お父様が日本人、お母様が中国人で、2005年に日本にいらっしゃいました。
現在は愛知大学現代中国学部2年生で、先日行われた、中国天津市、南開大学での現地プログラムでは、副団長を務められました。
今後はビジネスについて学び、将来は貿易関係の仕事を目指しています。
山崎さんは団長、増田さんは副団長の役目を果たされました。引き受けて、大変だったことは何でしたか。
山崎
「団長を引き受けて、ほかの学生の前で話すことが多くて緊張しました。
今までそんな経験をしたことがなかったので…でも4ヶ月で大分慣れましたね」
増田
「閉会式での挨拶です。
自分で文章を考え、それを中国語に訳さなくてはならなかったので、ちょっと大変でした」
増田さんは中国語が堪能という事で、ほかの方とは違って南開大学での
授業を受けたんですね。その授業はいかがでしたか。
増田
「世界経済論など、南開大学の普通の学生が受ける授業に入ったので、とても大変でした。
学生はたった9人だったので、ゼミみたい。難しかった!」
山崎さん、宿泊は寮だったそうですが、日常生活の中では、どんなことに戸惑いましたか。
山崎
「寮やレストランには、天津以外のいろいろな地方から来た人も働いていましたので、わたしたちが習っている普通語(共通語)以外の発音では通じないこともあって戸惑いました」
増田
「僕はたいていの言葉は大丈夫でしたが、いきなり普通語とちがう言葉で話しかけられると、エーという事もありました」
中国人や、外国人の友達とは、どんな交流が出来ましたか。
増田
「韓国人の留学生が多かったので、彼らとはよく話しました。『日本はどういう国か』『日本の文化について興味がある』『日本に行きたい』などという会話で、マンガについてはよく話しましたね。」
中国の人々とふれ合った、率直な感想はどうですか。
山崎
「行った当初は、中国人は日本人と比べるとストレートにものを言うし、ことばの抑揚が強いので、叱られてるのかな…と思ったりしました。
でも慣れてからは、みんな親切で優しい人が多いとわかりました」
食べ物は大丈夫でしたか。
山崎
「日本でも中華料理はあるので、向こうでもなんでも食べられましたよ。
でも、パクチー(香菜)はダメでした」
増田
「僕は日本での生活が長くなったので、中国料理が脂っこいな…と感じた」
旅行などにも行けましたか。
山崎
「週末はいつも天津市内で遊んでました。
旅行も、上海へ1回、北京へ2回、内モンゴルにも行きました。
草原や砂漠にも行けました」
増田
「ゴールデンウィークに、ふるさとのハルピンへ里帰りしました。
北京や上海へ行くと、すごく人が多いな~という印象でした」
行く前に想像していた中国と中国人と、行ってみて、実際に見た違いはありましたか。
山崎
「行く前は、中国人はきっと日本人のことをよく思っていないんだろうな…と思っていましたが、実際には、街の人たちはとっても優しく親切で、ビックリ。
日本で見聞きする報道だけではわからない実情が、行ってよく分かりました」
今回の現地プログラムで、もっとも心に残っていることは何ですか。
増田
「1日ずっと友達と一緒で、それがとてもいい思い出になりました。
普段はそんなに一緒にいられませんから」
今回の現地プログラムは、ご自身の将来に、どんな影響を与えたと思いますか。
増田
「英語の勉強をもっと頑張らなくては…と思いましたね。
中国人も外国の学生も、みんな結構英語が出来るんです。
でも、実際の勉強では、なかなか英語が頭に入ってこない…(笑)」
山崎
「私は将来、日本と中国をつなぐような存在になれたらいいな…と思うようになりました」
山崎さんは、中国での体験と印象がとてもよかったようで、終始明るく柔らかな表情。
お父様が日本人、お母様が中国人の増田さんは、既に中国語はマスター済み、こんどは英語をやらなくちゃ…と意欲的でした。
毎年現地プログラムに参加した学生さんに来ていただいてお話をお聞きしていますが、皆さん誰もが「行ってよかった!」と、実感を込めてお話して下さることが、とっても印象的です。
さて来週は、この南開大学現地プログラムに参加した学生さんたちを引率された愛知大学現代中国学部教授の松岡弘記さんを、ゲストにお迎えします。
来週もどうぞお聞き下さいね。
(「チャイナ・なう」パーソナリティー 高野史枝)