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シネマフラッシュ「 あん 」

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今回、松岡ひとみサンがオススメするのは、
イオンシネマ大高、イオンシネマワンダー他で 5月30日から現在公開中
 「 あん 」

ドリアン助川の同名小説「あん」を世界を舞台に活躍する河瀬直美監督が映画化。
桜が美しい公園の前にある小さなどら焼き屋「どら春」の雇われ店長・千太郎(永?正敏)の元に店の求人募集の張紙を見て、働きたいと申し出た72歳の老女・徳江(樹木希林)。
年齢的にも無理があり最初は断るが、彼女の作る「あん」に感動した店長はどら焼きの
粒あん作りを任せることに。
キャストは他に、浅田美代子・市原悦子など。

松岡ひとみのおすすめポイント!

その1 「樹木希林の圧倒的な存在感!!」
芸歴50年の個性派女優 樹木希林の愛らしくも切ない演技が素晴らしい。
東京初日の舞台挨拶で司会をしたのですが、控え室でも打ち上げの席でも演技をしているときも樹木希林はまったく変わらない。
しかし、スクリーンでの徳江を演じる樹木希林は徳江さんにしかみえない。元々おばあちゃんの役を演じているが、本作では、前半、どら焼き屋を訪ねてくる明るく愛らしいおばあちゃんを、あんこ作りをやめた後半は、自分がハンセン病患者として隔離施設で14歳から過ごし余命わずかというその様を、腰の曲げ方、しゃべり方などで表現し、前半と後半ではまるで別人のよう。

その2 「どら焼きたべた〜い!!」
隔離施設で60年近く施設で「あんこ」を作ってきた徳江さん。ドラ春の狭い店内で時間をかけて「あん」を作る様を、カメラも同じようにじっくり時間をかけて映し出してゆく。
徳江さんは「小豆」に声をかける・・・「よく来たね」「遠かったでしょ」と。

「あんこ」を通じて人との繋がりの中に生きる喜びをみんなが見出してゆく。
季節の移り変わりも美しく描かれて、まるで、私たちに一瞬一瞬を大切にというメッセージを送っているよう。
主題歌・秦基博の「水彩の月」もかなり沁みて感動的。



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