今日の名古屋は33度を超す真夏日になりましたが、暑くなると写真の大敵が出現してきます。まずは、その大敵の影響を受けていない写真からご覧いただきましょう。この写真は昨年5月、晴れた朝にセントレアのスカイデッキから北側を写したカットです。御嶽山がクッキリと見えるほど視界の良い日で、貨物地区に駐機している機体もきれいに撮れました。朝7時半ごろの撮影で、レンズは340mmです。ターミナルビルから離れたオープンスポット(業界用語では沖止め)でオーバーナイトステイした機体がこの後、空いた国内線スポットに牽引されて行きます。バスが横付けされたANAのプロペラ機ボンバルディアDHC8-Q400は、この場所から出発しました。黄色い垂直尾翼のエア香港のエアバスA300-600Fの手前に、スカイマークの長い機体が見えますが、就航前にパイロット訓練に来ていたエアバスA330-300です。経営破綻後すぐに返却され、もうその姿を見ることはありません。
こちらの写真は一目見てヒコーキが不鮮明なのが、お分かりいただけるかと思います。写真の大敵「陽炎・かげろう」の影響を受けているのです。今年の5月5日11時ごろの撮影で、視程(視界)は30kmと発表されていました。レンズを640mm相当の超望遠にしますと、エア香港のエアバスA300-600Fの黄色い機体は上の写真よりも、はるかに大きく写りますが、陽炎で揺らいでしまって、とても見られたものではありません。いっそ望遠の倍率をさらに上げて陽炎を強調すると、それなりの作品になるのかもしれませんね。ちなみに今日のセントレアの最高気温は27.9度で、名古屋よりも明らかに涼しいですね。
今年の2月、晴れた冬の朝に同じアングルで撮った写真です。カメラは35mmフルサイズの一眼レフで、ズームレンズは400mmで撮影しました。この日の主役はエティハドカーゴのボーイング747-400Fですが、エア香港のエアバスA300-600Fが一番奥に写っています。3枚の写真、いずれも一番奥に黄色い垂直尾翼のエア香港機が駐機しています。このヒコーキは着陸を1度だけ撮ったことがありますが、いつセントレアに行ってもほぼ定位置にいます。これから、さらに暑くなって陽炎が強くなると、望遠レンズでクリアーな写真を撮るのは難しいですね。