那覇空港は陸・海・空3自衛隊の基地と滑走路を共用しています。このヒコーキは小型のプロペラ機で、写真には小さく写っていますが、航空自衛隊のE-2Cホークアイ早期警戒機です。背中に円盤型のレーダーを載せています。アメリカのグラマン(現ノースロップ・グラマン)が開発した、アメリカ海軍の空母艦載機で、艦内に収まるよう垂直尾翼は高さを低くし、4枚もあります。
那覇空港の滑走路RWY36に進入する航空自衛隊E-2Cがほぼ真横に来たところでシャッターを押しました。この場所から撮った写真は、全てレンズは640mm相当までアップにしています。
機体が小さくて分かりにくいでしょうが、プロペラの先端が白い円形を描いています。シャッタースピードは1/320ですからプロペラがわずかに黒っぽく動いています。プロペラの軌道を描くように白くなった円形は、空気中の水分が凝結することで発生するベイパー現象の一種と考えられています。
離陸滑走中のE-2Cのプロペラから4重のベイパーが発生しています。パワーを全開にしているので、派手に発生してくれました。ヒコーキが遠ざかるため、機体がさらに小さくなってしまい見ずらいことをご了承ください。ベイパー現象はジェット機では主翼の付け根や翼端、フラップの角などで見られますが、いずれも湿度が高いときに起きます。
上の写真とは撮影日が違いますが航空自衛隊のE-2Cが駐機しているところをANAのボーイング767-300の右側の窓から撮りました。主翼をたたんだ状態で3機が駐機しています。本来は航空母艦の周辺上空を警戒・監視するための機体で、アメリカでは海軍に所属していますが、日本では航空自衛隊の所属となっています。