およそ1年半ぶりに沖縄の下地島に行きました。ANAが下地島での訓練を取りやめてから1年近くが経ちます。JALはその3年以上前に撤退していますので、パイロット訓練飛行場としての機能は、まさに風前の灯と言えそうです。きれいな海と誘導灯は健在ですが、そこに絡むジェット旅客機の姿はありません。
私が行った2月22日は海上保安庁の訓練が行われていました。直前に空港の事務所に問い合わせて、訓練があることは知っていましたが、飛来機はフランス製のビジネスジェット、ダッソー・ファルコン900で「ちゅらわし」の愛称がついています。今では珍しい3発エンジンの機体です。タッチ&ゴーの最終着陸態勢に入っています。
接地寸前の海上保安庁ファルコン900です。レンズは640mm相当、目いっぱいアップで撮っています。後方の森の景色が下地島らしさを示しています。
およそ6分後、再び下地島空港に戻ってきた海上保安庁ファルコン900「ちゅらわし」です。リアエンジンの3発機と言えばボーイング727が思い出されます。素晴らしい上昇力だったと記憶しています。
このときの訓練機はタッチ&ゴーではなくて、直前に着陸をやめて上昇に転じました。接地ポイントの横にある、ILS計器着陸装置のグライドパスアンテナの手前で機首上げを行っています。この時間は雲っていましたが、訓練を間近で見られたのはラッキーでした。
伊良部大橋が開通し、宮古島と下地島は陸続きになりました。現在の宮古空港は市街地から近いのですが、滑走路は2,000mで、平行誘導路もなく、観光地としての宮古島のポテンシャッルに対して能力不足と言わざるを得ません。ここは3,000m滑走路を持ち、滑走路の両方向にILSを備える下地島空港に、国内・国際線ターミナルを造って宮古空港の機能を移転することを、真剣に考えるべきときではないかと思います。