前回は接近してワイドレンズで撮影したショットをご覧いただいた、エティハド航空のミラノ万博スペシャルマーキング機エアバスA330-200をスカイデッキの付け根から160mm相当で撮影しました。逆光の機体を見やすくするため、いくつか試した中から1段の+補正を選択しました。周辺は露出オーバーで明るく飛んでいますが、カラフルな機体の美しさをご覧いただけるかと思います。
エティハド航空A330-200ミラノ万博特別塗装機の手前16番スポットに、JALのホノルル行きボーイング777-200ER、さらにその手前17番スポットにはキャセイパシフィックの台北経由香港行きA330-300が駐機しています。カメラの内蔵時計は16:40、左上に西陽が輝いていますが、光の勢いはかなり弱まっています。露出補正は+2/3段を選びました。
17番スポットに駐機していたキャセイのA330-300が台北に向け離陸しています。セントレアの3,500m滑走路の半分よりも手前でここまで上がっています。左前方から20〜25ノット(秒速約10〜13m)の向かい風を受け、対気速度を稼げるため滑走距離は短くなるのですね。カメラの時計は16:55、太陽は雲の陰に沈みましたが、明るさは十分に残っています。+1段の露出補正をかけて1/400秒、f4でISOは800に上がっています。
完全に日没後の17:29、駐機場の照明灯からの光に照らされる2機、手前がJALのB777-200ER、奥がエティハド航空のA330-200ミラノ万博特別塗装機です。1/80秒、f5、オート設定のISOは10,000まで上がっています。露出補正は−1/3に設定しました。肉眼で見た印象に近い写り方を確認しながら、露出補正をするようにしていますが、止まっている機体は何度も試すことができます。ISO10,000まで上げると、フルサイズのキヤノンEOS 5Dマーク3が威力を発揮します。
今年行われるイタリア・ミラノ万博の5年前、2010年の万博は中国の上海で行われ、前々回2005年の万博はご存知「愛・地球博」愛知万博でした。さて、このヒコーキはセントレアを離陸したチャイナイースタン=中国東方航空のエアバスA321です。通常のカラーではないので、何かの特別塗装機では?と思い原版を拡大しましたら、EXPO 2010 SHANGHAI CHINAの文字やロゴが確認できました。実はこのヒコーキを撮影したのは2010年ではなく、今年の元日なのです。カメラの時計は8:58。おそらく定刻8:55発の中国東方航空292便、上海行きだと思います。万博の会期が終わっても、そのまま飛ばしていると、賞味期限切れなどと言われそうですが、5年も飛び続けていますと「上海万博のメモリアル機」とも考えられますね。愛知万博のとき「モリゾー・キッコロ」が控えめに描かれた、JAL・ANAの機体はすぐに元に戻されたのとは対照的です。