県営名古屋空港は航空自衛隊小牧基地、FDAフジドリームエアラインズの拠点空港であるだけでなく、小型機やヘリコプターの拠点でもあります。テレビ局や新聞社の取材へりなどもここをベースにしています。中日新聞社だけは取材機を自社保有していますが、テレビ局は専門の会社に所有と、運航そして整備などを任せています。写真のヘリコプターはメーテレの取材ヘリ、アメリカ製のベル430で、中日本航空の機体です。曇り空をバックに機体の色が濃いため暗く写ってしまいました。エアポートウォーク名古屋の4階から窓越しに撮りました。
こちらはNHKの取材へり、イタリア製のアグスタウェストランドAW139です。国内では警察や海上保安庁をはじめ官庁で多数導入されています。巡航速度300km超の俊足が特徴です。機体の塗装がANAに似ていると思いますが、「ANH」オールニッポンヘリコプターのロゴが後部に見えます。現在は全日空の連結子会社ではなく、名鉄グループの企業になっていますが、マーキングはそのままです。もっぱらNHKの取材ヘリコプターだけを所有、運航、整備しています。ターミナルビル北側の小型機駐機場に車輪を使って自走してきましたが、640mm相当のレンズを持ってしても、展望デッキからはこの大きさが精一杯でした。
県営名古屋空港のターミナルビルの北側には、三菱重工の小牧南工場があり、自衛隊の戦闘機などが、整備のために飛来します。F-4EJ改・ファントム戦闘機が2機、格納庫の外に駐機していました。ファントム戦闘機は1960年代から米軍で使用され、ベトナム戦争にも投入されました。日本では1970年代から導入し、大半は三菱重工でライセンス生産され、1981年に最終号機が納入されています。米軍では1996年に退役が完了しています。能力向上や延命の改修を受けたF-4EJ改が、まだ航空自衛隊に残っていますが、左の機体が機齢39歳、右の機体は36歳です。軍用機の寿命は長いとはいえ、民間機にたとえると第1世代のボーイング707やダグラスDC8と、ほぼ同年代に初飛行した機種ですから、さすがに古いですよね。