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『風立ちぬ』を観てきました!

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『風立ちぬ』を見ました。ミッドランドシネマ、満席、すごい人気ですね。
私は一番前の席でみました。でも 一番前や2番目の席もわりと好きなんです。

じんわりと鑑賞後感の余韻に浸れる作品で 私は好きでした。
人生経験豊富な宮崎さんだからこそ出せるメッセージが
多方面にわたり、いっぱい詰まっていたように思います。
ユーミンの歌が合いすぎて泣きました。

この作品は賛否両論という人もいるけれど、
私はじっくりとじっくりと噛み締める映画のような気がします。
主人公の声についても 違和感を覚える人と そうでない人がいるようですし、
中には 堀越二郎さんの飛行機映画だと思っていた人もあるようですが、
私はそのあたりも含め、フラットな気持ちだったのと、
飛行機について 詳しくなかったのが、よかったのかもしれません。


もっと 戦争の部分が描かれるのかと思っていたのですが、いい意味で裏切られました。
これは 一人の青年の純粋な飛行機への夢と情熱を描きながらも、
自分の思いとは裏腹に、時代が 飛行機を人を死へと追いやる道具に利用。
しかし、自分自身は、生き延びる命が迫られている人と懸命に今を生きようとする。
彼は、夢とともに『今』をいきた。

そして 日本の技術が 未熟な中、こうした 熱意に燃えた青年たちの力が、
技術の発展をもたらした。
それは、自分の壮大な夢のため、日本でだれも成し得なかったことへの挑戦、
欧米へ追いつけという闘志、その思いのどれもが とても 清らかで すがすがしい。

純粋で 清らかで 一途な気持ちが 描かれているのに、
時代は、そうではなかった その矛盾が 切なく させる。
物語のどこかに『矛盾』という言葉がでてきて、心に残った。
あとで、パンフレットを買って、鈴木プロデューサーの話をよんで 『矛盾』と でてきてびっくりした。

今の時代に、この一途さはあるのか、この清らかな思いはあるのか、
情熱はあるのか、いわゆる戦争という武器を使い人を殺すことはしていないけれど、
形を変えた様々な精神的な戦争と 戦っている社会。
生き抜くことは難しい、でも『生きねば』なのでしょう。
現代へのメッセージも 込められてるような 気もします。


ないものが多かった、だから 欲しいものへの気持ちが 純粋で強くなる。
一生懸命に 日本を作ってくれた人がいた、一生懸命に 生きたくれた人がいた、
その方たちから 時代のバトンを渡され、すがすがしく 次世代へ渡して行かなくては。。。
果たして それができるだろうか???

なんて ちょっと真面目に 考えちゃいました。



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