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第139回「中国・南開大学現地プログラムの引率を終えて」

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愛知大学現代中国学部の学生全員が体験した中国天津市での短期留学、「現地プログラム」。
先週は、参加した学生お二人にお話をお聞きしました。
今週は、今年その引率をされた、愛知大学現代中国学部の松岡弘記教授に、教員の側から見た学生の様子をお伺いしました。


本日のゲスト紹介

松岡弘記さんは1958年生まれ、北海道のご出身です。
中京大学体育学部体育学科ご卒業ののち、中京大学大学院体育学研究科を修了されました。
1987年から愛知大学教養部専任講師、その後助教授を勤められ、1997年現代中国学部創設に伴い同学部に移籍、現在は現代中国学部教授です。
2000年から名古屋体育研究室室長をされています。
ご専門は、運動生理学・スポーツ栄養学です。
2014年度愛知大学現代中国学部の現地プログラムでは引率教員を勤められました。

参加者174人という現地プログラム。事故もなく、スケジュールを無事終了されて、きっとお疲れになったことでしょう。

「私は今年でもう3回目の引率なので、それほど疲れていません。でも、4ヶ月間ずっと中国に行きっぱなしですから、無事に終わると、やっぱりホッとしますね」

行く前の学生の様子はどうでしたか。

「初めて親元を離れる学生が多いことと、今は日中関係があまりよくないので、不安がっている学生が、いつもより多いようでしたね」

松岡先生のお仕事は、主にどんなものでしたか。

「留学先の南開大学には愛大会館という建物があり、その中に連絡事務所が設置してあります。
そこに毎日朝8時から夕方6時までいて、学生の対応や、南開大学との連絡業務をやっていました」

向こうでの生活が始まって、一番多いトラブルは何でしたか。

「生活上のトラブルはいろいろありましたよ。
鍵のインロックとかトイレが詰まってどうしようとか(笑)。
フロントに言ってよ…という事が結構多かった。
でも、1週間ぐらいは緊張していたようですが、2〜3週間もすればもう大丈夫。
若いだけに順応力がありますね。
授業での悩み相談などはありませんでしたね。
みんな、中国人の先生に、中国語だけを使って中国語を習うという授業は新鮮だったようで、一生懸命
やっていましたよ」

松岡先生ご自身は、何が一番大変でしたか。

「3回目という事で、慣れているのであまり大変という事はなかったのですが、 留学中には結構いろいろな行事があります。
留学生運動会とか、各種スポーツ大会、文化講座の発表会などがあるので、それを南開大学と打ち合わせ、スムーズにやれるように、いつも考えていました」

先生ご自身、何か忘れられないような思い出(エピソード)はありましたか。

「向こうの学生とのスポーツ交流は盛んでして、バスケットボール、サッカー、 テニス、バレーボールなどをやっていました。
 スポーツ交流には忘れられない思い出があります。
現プロの学生が南開大学のバレーボール大会に出て優勝し、参加した中国人の学生と仲良くなって掛け軸を貰ってきたんです。
その掛け軸には、『君は世界で一番の友である』 と書いてあり、それを見て、私も涙が出るほどうれしかったです」

この現地プログラムの意義は、どんなところにあると思われますか。

「現代中国学部の学生が、自分の目で中国を見る事の意義は大きいですね。
 日本で抱いていたちょっとマイナスの中国や中国人のイメージが、実際に現地で中国人と触れ合い、友達になることで大きく変わります。
それによって学生たちは大きく成長します。
現プロに参加した学生のうち、およそ20%がその後また、長期留学するという統計もあります。

愛知大学の現代中国学部は、3年生になると、今度は夏休みに『現地研究調査』『現地インターンシップ』というさらに高度な中国現地でのプログラムが設定されています。
そのファーストステップが、2年生の時に行う、この現地プログラムという位置づけです。
今回の現プロで身に着けた中国語と異文化理解力にさらに磨きをかけて、愛知大学が目指すグローバル人材を育てていきたいと思っています」





「その学科の学生全員が留学する」というプログラムは、日本でも、愛知大学現代中国学部だけなんだそうですよ。
先週ゲストにお迎えしたお二人の学生さんも、今日の松岡先生も、その効果を実感している様子が伝わってきました。

来週は、毎年夏に行っている「愛知大学ポプラの森植林ボランティア隊」の隊長を勤められた、愛知大学副学長の砂山幸雄さんをゲストにお迎えします。
どうぞお楽しみに。

「チャイナ・なう」パーソナリティー 高野史枝



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